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- Active Graduates 卒業生の活動~ ホリスティックに生きる ~

自らが、自分の細胞に語りかけると何かを感じる。

温熱療法は、精神世界と肉体(物質)世界を結ぶ架け橋

上原 照美さん(第4期卒業生)

ホリスティック栄養学とは、栄養素や生理的な機能をもつ肉体という物質面と、生命活動に影響を及ぼす精神面との相関性に重点を置いた、人間まるごとを理解する栄養学です。これまでホリスティックカレッジに入学された方は、食や健康に関心の高い方、栄養や病気と向き合う中で従来の栄養学に納得がいかなくなった方など、大抵は、物質的・肉体的側面からいらっしゃる場合が多いのですが、今回ご紹介する、第4期生の上原照美さんは、予てから精神面の学びを研鑽されていましたが、もう一方の物質面についての知識を得るために入学され、物心両面のバランス良く保つことで、ホリスティック的視点を開花されました。

彼女から受けた印象は、「和の空間に佇む修道女」。柔和な表情と透き通った瞳。曇りなき真っ直ぐな心持ちでありながらも柔軟で、凛とした潔さを見せながらも温かいやさしさを周囲に向けている。全身で人に寄り添うかと思えば、何ものにも揺れ動かない不思議な強さも感じさせます。そんな余裕とも言うべき落ち着いた様は、自分自身を客観視すると共に、主観を入れずに物事をあるがままに捉える、彼女の心の在り方にあるのだと想像します。

彼女には、人生の師と仰ぐ方がいらっしゃいます。現在、温熱療法を生業としているのも、その恩師のお導きがあってのことです。物質として目に見えない精神世界が、心に感覚を与え、その感覚が体に伝わり、そして実際に身体に影響を与える物質へと変化していく。そうして起こった身体の変化が、心の在り方に作用していくことになります。

温熱療法は、精神世界と肉体(物質)世界を結ぶ手立て(架け橋)であり、その中で彼女は、精神面だけではなく、物質面の知識の必需性にも気付くことになりました。そうして学んだことで、あらゆるものが互いに影響し合い、それぞれに存在意義があることを認識することになります。そのようなバランスに意識を向けた考え方は、極端に偏らない生き方をするという、かつて師から享受された、「中道」という考え方に通ずるものでもあります。

彼女は常に、遠く高く離れた地点から、偏りのない知識と平坦な心で、自分を含めた全てを見守り、願い、励ましています。これまでに得た教えを、これからは自分が皆に伝えていく。そんな使命感にも似た強い思いを胸に、精神・肉体両面で、日々、ご縁のある方々の心身を温め続けています。「一人でも多くの方に幸せに生きる喜びを味わっていただきたい。」太陽のように丸い心と、朗らかな温かい笑顔で、厳しくも喜び多き道を歩み続けます。

(2015年10月取材。内容はすべて取材当時のものです。

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