「いま、栄養学が変わる」
ホリスティック栄養学ベーシックゼミナール
- Active Graduates 卒業生の活動~ ホリスティックに生きる ~
人前で 「話す」ことより、人に「伝える」ことを意識した、第二の人生を歩みたい
石川 恵子さん(第4期卒業生)
今回ご紹介する方は、自分では「人前で話すのがとても苦手」という石川恵子さん。私としては、誠に不本意ではありますが・・・柔和な笑顔で、ひょうひょうとして、軽快なフットワークで行動する彼女ですが、「人前で話すのだけは・・・」とおっしゃるのには、何か理由がありそうです。
小さな頃から海外への憧れが強く、オーケストラのメンバーになって世界中を演奏旅行するのが夢だった彼女。英語と音楽に夢中の彼女が実際に選んだのは英語の教師で、英語指導助手として在任するネイティブの方とダッグを組んで、定年まで楽しく授業を展開したそうです。にじみ出るユーモアとサービス精神は、そんな日々の中で培われたのかもしれません。定年を迎え、何の制約もない全くの自由になった彼女は、本来の自分の気持ちと向き合います。次に選んだ人生のテーマは、「食と健康」でした。それがホリスティックカレッジと出合うきっかけになります。
彼女からの問い合わせに応じたのが私で、ちょうど数日後に控えていた、カレッジ制作のドキュメンタリー映画「THE CHOICE~生きるための選択~」の上映会にお誘いしたところ、即答で参加をご希望されて来校。次の期には、NTI認定栄養コンサルタント資格修得コースにご入学、そして猛勉強の末にご卒業。息をつく間もなく、同期の卒業生と共にホリスティック栄養学を広めるための有志会「日本ホリスティック保健機関・埼玉支部」を結成し、ほぼ口コミでありながら短期間で150名近くを集め、「THE CHOICE」の上映会を開催。上映後のパネルディスカッションでは、パネラーとして大勢の方に語り掛けました。会は大成功を収め、ご来場者の要望で、その後、地元埼玉にて隔月でワークショップを開き、身近な話題で皆さまの健康に対する疑問に応えています。
その姿からは、苦手意識があることなど少しも感じられません。実際、おしゃべりすることは大好きで、ご自身の夢や希望を人に話すことに抵抗はないそうです。しかし、今自分がしていることは、「伝える」ということ。ホリスティックという概念の栄養学に衝撃を受け、それを他の大勢の人にも知ってもらいたい。真実が正しく伝わるように話さなくてはならない。そのとたん、話すことはおしゃべりではなく、大切なものを伝えるための手段になったわけです。「石川恵子」一個人として、自分の伝えたいものを発信していく。これまでとは全く違う、新しい「話す」という形に戸惑いながら、それでも歩みを止めず、思いを実現させていきます。こうしたい、こうありたいと感じた心のまま生きる姿勢は、幼い頃から変わらない、彼女の強みなのだと思います。彼女の魂が、彼女を望む方向に導いている、そんな印象を受けます。
来月には、第4回目のワークショップが開催される予定です。ひとりひとりが、この大自然から与えられたかけがえのない体と命に価値を見出し、心から大切にしていける気持ちを育んでいきたい、そんな思いが彼女の活動の原動力になっています。皆さまと共に、温かい繋がりのある地域社会を作り、命を育み合える人間関係を創り上げていかれることを願っています。
(2015年5月取材。内容はすべて取材当時のものです。)